毎週木曜日14時~16時に
予約制で腹部超音波外来、便秘症・消化器専門外来
を行っています。
超音波検査(エコー検査)は、体の表面から探触子(プローベ)という機械をあてて体の中に超音波を発信し、反射波を分析して画像化することで臓器の状態や血流などを評価する検査です。
プローベと皮膚の間の空気を除くための検査用ゼリーを体に塗りますが、痛くもかゆくもない検査ですのでご安心下さい。
レントゲン検査、CT検査のように被爆をすることもなく、お子さんにとっても負担が少ない上に安全で得られる情報量が多いです。
表面からはわからない痛みの原因や内臓の状態を調べるのに有効な画像検査です。10~15分ほど横になってじっと動かないでいられるお子さんなら誰でも行えます。
ただし、部屋の電気を消して暗いところで検査をするので、年齢の小さいお子さんは怖くなって泣いてしまうかも知れません。
超音波検査の弱点は、空気と揺れです。
食事や空気でお腹がみたされていると画像が影をひいて見えない、泣いて暴れて体を動かしてしまうと画面が揺れて十分な観察ができません。
超音波検査の前は食事を抜いてきていただいたり、赤ちゃんや幼児などのじっとできないお子さんには眠り薬を飲んで眠ってたりしてもらう処置(睡眠処置)が必要になる場合もあります。
もし、ごはんを食べた、じっとできない場合は検査の延期または中止する場合があります。
尚、緊急性の高いお腹の病気が疑われる時は、食事や睡眠の有無に関わらず、一般診察の枠でもその場で速やかに超音波検査をおこなう場合があります。
検査前の注意事項
- 検査の4 時間前からは飲食はひかえてください。昼食をとらずに来院ください。
- 検査時刻の1時間前からはできるだけ、おしっこをがまんしてきてください。
- 睡眠処置が必要なお子さんは、検査時刻の30分前にお越しください。前日より遅寝早起きして寝不足気味で来院いただくと眠り薬が効きやすくなります。
超音波検査は以下の場合に行います
- 強い腹痛、長期に繰り返す腹痛、頻回のおう吐、長引く下痢、血便がある。
- ひどい便秘や便漏れがある。
- 出生前後から水腎症(腎臓に尿がたまっている状態)を指摘されている場合の経過観察。
- 学校検尿で血尿・たんぱく尿を指摘され、精査を勧められた。
- 夜間のみならず日中でも尿漏れがある。
- 喉ぼとけの周囲の腫れ(甲状腺腫)を指摘された。
- 肝臓の腫れや血液検査で肝障害を指摘された。
- 首やお腹の腫瘤(できもの)の精査。
便秘症は最も頻度の多いこどもの腹痛の原因です。
便秘とは、1週間に2回以下の排便、便が硬くて大きく排便に苦痛を伴うもの、週に1回以上の便のお漏らし等がある状態を指します。
便秘には元々の体質もありますが、生活習慣が密接にかかわってきます。こどもの便秘は大人と違って放っておくと、急速に悪化、難治化することがあります。
便秘と言えど、強い腹痛に泣き叫び、あぶら汗をにじませることがしばしばあります。食事のたびに腹痛発作を起こして食事量が減ったり、夜間に腹痛で救急診療所へかけこんだりとお子さんの生活の質を低下させます。
また腎・泌尿器系の合併症をおこすこともあります。こどもの便秘の発見には、保護者による日々のお子さんの便の観察と、便秘症を病気として認知・理解した上での保護者の気づきが必要です。
“たかが便秘、されど便秘”。お子さんの便秘でお悩みの方は気軽にご相談ください。
その他、長引く腹痛・下痢・嘔吐・血便、消化管アレルギー(食物蛋白誘発胃腸症)、周期性嘔吐症候群、過敏性腸症候群、原因不明の肝障害、B型肝炎母子感染予防措置、B型肝炎無症候性キャリアの経過観察などの消化器疾患を取り扱います。