神経疾患
発達障害
発達障害
軽症胃腸炎に伴うけいれん
Convulsions with mild gastroenterocolitis
軽症胃腸炎に伴うけいれんとは
乳幼児のウイルス性胃腸炎の経過中に、けいれんの原因となりうるような著明な低血糖や電解質異常がないにも関わらず起こる無熱性のけいれん。
軽症胃腸炎に伴うけいれんの症状
全般性の無熱性けいれん。5分以内のけいれんが1回~数十回と群発する。
発作間欠期は意識清明であることが特徴。
胃腸炎発症から3~4日以内に発症し、初回発作から48時間以内に終息する。
胃腸炎症状は非常に軽度で、頻回嘔吐、脱水症、低血糖、電解質異常は認めない。
軽症胃腸炎に伴うけいれんの原因
ロタウイルス、ノロウイルスの感染が多い。
原因となる病態の詳細は不明。ウイルスの中枢神経への直接浸潤やナトリウムチャネルの機能・遺伝子異常が考えられています。
軽症胃腸炎に伴うけいれんの検査
この病気を診断するための特別な検査はありません。
特徴的な症状の存在と、他のけいれんを起こす病気がすべて否定されれば診断がつきます(除外診断)
軽症胃腸炎に伴うけいれんの治療
カルバマゼピン(テグレトール®):抗てんかん薬。1回のみ少量内服投与のみでけいれんの群発を抑制できます。内服困難時には鼻から胃へチューブを入れて注入する場合があります。
先生からのひとこと
生後6ヵ月~3歳の子どもの胃腸炎の経過中にたまにみられる発熱を伴わないけいれんです。「胃腸炎」「熱がない」「短時間にけいれんを繰り返す」というキーワードがあてはまれば本疾患を疑います。予後は良好で後遺症などは残さず治ります。