症状詳細 症状詳細

感染症

                           症状名
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス) Mumps, epidemic parotitis

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)とは

流行性耳下腺炎は、耳下腺の腫脹と疼痛を主症状とするムンプスウイルスによる全身感染症です。耳下腺が腫れて頬が丸く張り出した顔が、古来の日本のお面のおたふく(おかめ)に似ていることから「おたふくかぜ」とも呼ばれます。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)の症状

2~3週間(平均18日前後)の潜伏期の後、耳下腺・顎下腺・舌下腺などの唾液腺の腫脹と疼痛を主症状として発症します。腫脹は1~3日でピークとなり、その後3~7日かけて招待します。発熱は1~6日ほど続きます。
「唾液腺の腫脹が出現してから5日間経過し全身状態が良好になるまで」出席停止となります。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)の合併症

精巣炎、卵巣炎、膵炎、腎炎、無菌性髄膜炎、急性脳炎、感音性難聴

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)の原因

ムンプスウイルスの感染によるもの。感染様式は飛沫感染あるいは患者との直接接触や唾液を介する接触感染です。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)の検査

診断は診察所見から容易に可能です。

血液検査

唾液腺由来アミラーゼの上昇、鑑別疾患、ムンプスの抗体を確認するために行います。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)の治療

1.治療薬

流行性耳下腺炎には抗ウイルス薬や特異的治療法はありません。

解熱鎮痛薬:発熱、疼痛に対して使います。

髄膜炎や膵炎などの合併症を起こした場合には入院加療となることもあります。

2.予防接種

ワクチン接種することで感染を予防することができます。
任意接種にて1歳以上で接種することができます。

日本小児科学会は、1歳と就学前1年間の2回接種を推奨しています。

                           宮崎先生よりひとこと

先生からのひとこと

ムンプスウイルス感染症も子供の時にかかれば軽症で終わることが多いですが、大人になってかかると重症化します。また合併症の感音性難聴は難治性で発症してしまうと治療法がなく一生ものの障害になります。こういった不幸な出来事を避けるためにも子供のうちにワクチン接種して予防しましょう。