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感染症

EBウイルス感染症(伝染性単核症) Epstein-Barr virus infection

EBウイルス感染症とは

Epstein-Barr virus(EBウイルス)はγヘルペスウイルス亜科のDNAウイルスで、その初感染は伝染性単核症の原因となります。伝染性単核症は発熱、のどの痛み、頸部リンパ節腫脹、強い全身倦怠感、肝障害を認めるかぜで、唾液(キス)で感染するためkissing diseaseとも呼ばれます。免疫が成熟している年長児や成人でよく発症し、未発達な乳幼児はかかっても無症状で終わりやすい。まれに3ヵ月以上も発熱が続く場合もある。

EBウイルス感染症の症状

発熱、のどの痛み、扁桃の腫れ、頸部リンパ節腫脹、全身倦怠感、悪心、肝臓と脾臓の腫れ、まぶたの腫れ、鼻づまり、発疹など。

EBウイルス感染症の合併症

血球貪食性リンパ組織球症、中枢神経系合併症、間質性肺炎、脾破裂、心筋炎、心膜炎、急性肝不全

EBウイルス感染症の原因

EBウイルスが唾液を介してのどへ侵入し、免疫細胞(B細胞)に感染します。感染細胞に反応した生体防御を担う免疫細胞(T細胞・NK細胞)が炎症を引き起こす物質(サイトカイン)を放出し、全身性の炎症が起こる。

EBウイルス感染症の検査

(1)血液検査
リンパ球が主体の白血球(WBC)増加、異形リンパ球(活性化したT細胞)の出現を認める場合は、本症を疑わせます。
EBウイルス抗体検査でEB-VCA-IgM抗体が陽性であれば診断が確定します。

(2)頸部・腹部超音波検査
頸部リンパ節腫脹や肝脾腫の確認、他の肝疾患の鑑別のために行います。

EBウイルス感染症の治療

EBウイルスを駆逐する薬はありませんので、症状に対する治療(対症療法)で改善を待ちます。経過が長かったり、症状や肝障害が強い場合は入院で治療します。1-2週間で症状軽快することが多いです。

(1)解熱鎮痛薬

(2)肝庇護剤:肝障害が重度の場合に肝臓を保護するために使用します。
※ペニシリン系抗菌薬は皮疹を誘発・増悪させるため禁忌とされています。

先生からのひとこと

原因不明の長引く発熱、頸部リンパ節腫脹で発見されることが多いです。倦怠感が強くたいていのお子さんはぐったりして何もできません。脾臓が著しく腫れるため、外傷による脾破裂のリスクがあります。症状がなくなった後も脾腫が軽快するまでは運動・スポーツを控えた方が望ましいです。合併症を発症した際は専門施設への転院が必要になることもあります。